透明水彩絵具の粒状化の話

投稿者: | 2021年7月14日

【⚠注意】本記事は画材素人の調べ学習です(専門家が書いた記事ではありません)。

透明水彩の練習を初めたばかりのころ、特定の色を塗ったときに発生するザラザラ感が気になってしまい、これは何か調べたところ、使用している顔料の関係で絵具の色によっては粒状化(グラニュレーションともいう、ザラザラ感の発生)が起こると知りました。

※描く対象によってはこの現象を利用するものもあります。わざと起こすための溶剤(メディウム)も存在します、と念のため…

ウルトラマリン選び

私は主にホルベインの透明水彩絵具を使用しているのですが、特に粒状化を気にしていたのがウルトラマリンでした。

解決方法はないかとネットで探していたところ、シュミンケホラダムの「ウルトラマリンファイネスト」がおすすめとの情報を得ました。早速手に入れて塗ってみたところ、確かにザラザラ感が発生しないと感じたのですが、このメーカーの絵具は海外製というのもあって非常に高額なので、同じく透明水彩の練習を始めた知り合いにいきなりおすすめするには少々厳しいと思い、いろんなメーカーのウルトラマリンを片っ端から試してみました。

そして、ターナーとまっちのウルトラマリンはホルベインほど粒状化が起きていないのではないか?という結論に至りました(この記事を書いた時点での感想です)。

下に貼ったのは、入手したウルトラマリンを試し塗りしたものです。
(使用した紙:クレスター はがきサイズ)
写真だとわかりづらいかもしれませんが…ホルベインのウルトラマリンはザラザラした感じ(小城羊羹の表面みたいな…良いたとえが思いつかない)になっています。
あと、ホルベインは他に比べて少し紫みがあります。

クサカベとウィンザー&ニュートンのコットマンシリーズのウルトラマリンも紙のくぼみに顔料が溜まって粒状化しているように見えます(が、全体的に見てやはりホルベインが一番顕著かも)。

粒状化する色の確認方法

(ウルトラマリン選びの時には気づいていなかったのですが)製造元によってはWebサイトや絵具のパンフレットに粒状化が起きるかどうかの記載があります。

現在、粒状化に関する情報ですが

  • ホルベインWebサイトの技術情報Q&A
  • シュミンケホラダム(パンフレット)
  • ウィンザー&ニュートン(プロフェッショナルシリーズはパンフレット入手できました)

は確認できました。

余談:コバルトターコイズ選び

ホルベインの固形水彩をセットで購入時に入っていたコバルトターコイズ(現在、透明水彩のチューブでは存在しない様です)を使用していたのですが、こちらも粒状化が少し起きているような気がして気になっておりました。
似た色を探して試し塗りしてみましたが、他社の方が粒状化が強いと感じる結果になってしまいました。

(なお、メーカーに直接問い合わせてみたところ、正式なテストは未実施だが使用顔料で判断するとコバルトターコイズは粒状化が起こる色に該当するとのことでした。ご回答ありがとうございました!)

※後日シュミンケホラダムのパンフレットを入手したので確認したのですが、シュミンケホラダムのコバルトターコイズは粒状化が起こると記載がありました。